革財布などを作るときには、必要になってくる作業が漉きだったり、穴あけだったり、裁断だったりするわけです。こうした繊細な作業をより正確に、自分の思った通りに進めていきたいのであれば、刃物などの工具や道具を手入れしておくことが必要になってくるでしょう。
中でも切れ味が大切になってくる菱ギリや革包丁などは、特にしっかりと手入れを行って、切れ味を落とさないように管理してあげるのも必要だと思います。これはあるプロのレザークラフト作家さんから聞いた話ですが、手入れのなっていない道具を使うことは、技術向上を妨げてしまうそうです。
例えば、思い通りの薄さと角度に漉きたいのであれば、刃を入れても抵抗がない方がより理想だと思います。その細やかな動きを身体で覚えていくことで、さらなる技術向上へとつながっていきます。
プロのレザークラフト作家であれば、「作品は商品」という意識を持って製作すると言われています。そのため、製作している最中に革にあまり不要な影響を与えないように、かなり注意を払っていると聞きます。
もしレザークラフト製作に慣れてきて、少しでも完成度の高いレザークラフト製品に仕上げたいのであれば、プロがどのような形で作業を進めているのか参考にしてみるのもよいでしょう。